泌尿器科医によるブログ泌尿器科教室 ~血尿編~ |
Q.52歳の男性なのですが、数日前よりトイレに行くと突然尿に血が混じるようになりました。尿に血が混じる様な症状がある時に考えられる病気はなんですか?
A.血が混じる尿のことを「血尿」と言いますが、血尿が出る原因はいくつか考えられます。
1.尿道や膀胱、腎盂などに菌が侵入し、尿道炎や膀胱炎、腎盂腎炎などの細菌が原因となる尿路感染症による出血
2.尿路結石(尿管結石や腎結石など)による出血
3.悪性腫瘍(膀胱癌や腎盂癌など)による出血
4.原因がわからない体質的な出血
上記の中で最も気を付けなくてはいけないのが3悪性腫瘍による出血です。他の原因とは異なり、悪性腫瘍の場合は生命を脅かす恐れがあるからです。
血尿の場合、検査を行う上で血尿の原因がなにかを特定するのも大事ですが、最も重要なのが悪性腫瘍の有無の確認となります。
痛みがなく、尿に赤みがある血尿を「無症候性血尿」と言いますが、無症候性血尿は悪性腫瘍の可能性が高くなります。無症候性血尿が1回出てから、しばらくなにもなかったものの、数か月後に2、3回と続く場合、知らぬうちに悪性腫瘍が進行している場合があります。悪性腫瘍の場合は早期発見が重要となってきますので、1回目の血尿が非常に重要なサインとなります。
血尿が出た場合は、早めの医療機関への受診をお勧め致します。
スカイビル腎・泌尿器科クリニック
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